「はやぶさ」から「はやぶさ2」

田中邦明  
2020.12.25  

 この記事は、「はやぶさ」「はやぶさ2」に係るローカルニュースに関する内容である。
 12月08日、讀賣新聞朝刊・京丹後丹波版に、昨年「福知山児童科学館において『アマチュア天文家が見た神秘の天体写真展』」(Link)でも紹介した小谷昭氏の記事を見つけた。
 (その記事「はやぶさ2光跡撮った 舞鶴小谷さんプロジェクト参加笑顔」の画像データを次に貼り付けた。)


新聞記事1

 昨年の記事にも紹介したが、小谷昭氏は30年以上前、私が中学校の教員をしていた頃に初めてお会いし、舞鶴天文同好会での活動や自宅に設置された25cm級の反射赤道儀のお話を伺った記憶がある。その頃の主砲はタカハシ製作所のものではなかったような気がするが、羨望の主砲であったと記憶している。
 その後、福知山市立北陵中学校の最後の校長として、定年一年前に退職され、その後、福知山児童科学館長も務められた。
 この記事には「全国天文台などが参加する『はやぶさ2おかえり!2020共同観測キャンペーン』参加。」と紹介され、御自宅の愛機で12月6日午前0時過ぎに撮影された「はやぶさ2光跡」の画像が掲載されている。
 14〜15等級で北から南に移動する小天体を撮影するなど、私のような「ゆる〜い天文ファン(ゆる天)」からすれば、神業に近いと感じる。小谷先生は古希を超えられても、正真正銘筋金入りの活動をされているに違いない。
 この記事中の小谷先生の笑顔は温厚で印象的であるが、御自宅の庭に備え付けられた機材には気合いが感じられる。写真には「HASHI」とアルファベットが見えるが、おそらく「TAKAHASHI」である。垂涎の「タカハシ製作所」の機材であると推察できる。ヒョッとすると、イプシロン25であろうか。これらの機材を使いこなすのも並の技ではないと思われる。
 
 少し古くなるが、先の記事の他に、紹介したい記事がある。もう10年も前の記事である。


新聞記事2

 2010年12月18日に JAXAの津田助教(当時)が、京都府立工業高等学校で講演をされたという記事である。奇跡の帰還と言われた「はやぶさ」や宇宙ヨット「IKAROS」について、小学生から高校生、一般市民に丁寧に分かりやすく講演をしていただいた。特にイカロスの打ち上げ前に、面倒で手間のかかる割に費用をかけられない実験を繰り返されているお話には工業系の専門科目を学んでいる生徒たちも勇気づけられた。
 


新聞記事3

 「はやぶさ2」では「はやぶさ2プロジェクトチームプロジェクトマネージャ」として何度もTV画面でお見かけすることとなったが、現在、宇宙航空研究開発機構(JAXA)教授、総合研究大学院大学物理科学研究科宇宙科学専攻准教授である。
 
 今回、10年を経て2つの新聞記事が交差したような気がする。来年は、新型コロナウィルスの流行も治まり、このような良いニュースが多く流れるよう願うばかりである。
 

   2020年 師走



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