天文ガイド・購読半世紀の思い出③
田中邦明
この記事は、天文ガイド1972年1月号から半世紀にわたって定期購読を続け、その思い出を、主に、天文ガイドの表紙と広告からたどるものです。
今回は、前回の②からの続編です。
続編の最初は、東日本大震災のあった2011年、天文ガイド7月号の星空FANのコーナー No.21 冨田勲氏のインタビュー記事です。
このインタビュー記事の約5年後、2016年5月、富田氏は逝去されたわけですが、それよりも遙か昔、今から約50年前、LP「惑星」が発売され、そのLPには富田氏のトークショーのチケット応募資格があり、当選。
大阪の会場で富田勲氏に質問することができたので、惑星の眼視観測の経験がおありか訪ねたところ、富田勲氏も天文ファンで、望遠鏡を通して見た感覚がシンセサイザー音に反映されているとのことでした。
なんだか嬉しかった。ご冥福をお祈りいたします。
次は、天文ガイド2011年9月号の表紙「藤井旭が見に行く 宮沢賢治『銀河鉄道の夜』」です。
当会の会報「銀河鉄道」の大本ですが、その幽玄の世界を表現した作品は、多くの人に影響を与えたに違いないと思われます。

2012年5月21日、金環日食が予報されており、その観察用サングラスが付録として付属していた珍しい天文ガイドです。
ちなみに、日食当日は朝から東京へ出張で、特急列車と新幹線の車窓から幾度となく付録のサングラスを取り出して欠けていく太陽を見ていました。
もし皆既日食であれば、出張は取りやめたと思います。
次の、日本で見られる皆既日食は、2035年9月2日、北陸から関東地方の一部が皆既帯に入るようですが、生きていても78歳、果たして遠征できるかどうか…。
チャンスがある限り頑張りたいと思います。
コンパクトなタカハシの赤道儀が短期間発売されていたような気がして探していました。
ずいぶん以前のことだったように記憶しているのですが、わずか10年まえのことのようです。
その製品の広告を見つけたので、ご紹介します。
2015年7月号に「月刊 天文ガイド 創刊50年を迎えて」という記事が僅か1ページ掲載されました。
創刊号は、1965年7月号。上原氏の実家に紐で綴じてあったような気がしますが、定かではありません。
歴代の編集長が4人並んでおられますが、編集者は平均12年ほどなのでしょうか。一方、購読者は1人なのですが、読者に購読し続けてもらう工夫が大変なのでしょうね。
来年の話をすれば鬼が笑うとか…。来年2025年7月は、天文ガイド創刊60年。ますます期待しています。
同じ2015年7月号に「天文ガイド 電子版発売」という広告が掲載されました。
私も購読者の1人ですが、まだ馴染めず、紙媒体の天文ガイドばかりを見ています。
たぶん、一生、馴染めないままかという気がします。
2015年12月号「らくらく星雲・星団撮影」という記事が掲載されました。
デジタルカメラを超高感度設定、短時間露出、フォトレタッチ・加算平均でお手軽に撮影という、実に合理的な撮影方法を紹介されています。
古田さんが星雲星団を冷却カメラで気合いの長時間露光された写真集を、憧れを持って眺めた世代は「時代が変わったなあ。」です。
2017年11月号の表紙を「太陽フレアループ」が飾りました。凄い画像です。
アマチュアで、こんな画像が撮影できるようになった。それも驚きです。
2017年12月号の表紙にはイケヤ・関彗星のフォト。右隅に創刊号の「天文年鑑」がありました。
また、コンテンツとして「天文年鑑 創刊70年」という記事が掲載されました。
天文ガイドの創刊50年も凄いですが、地味な天文年鑑が70年間も発行され続けていることに感謝と敬意…そんなかんじでしょうか。
ちなみに、今月、「天文年鑑2025」を購入しましたが。表紙に「創刊77年」とありました。あと3年で80年。
最後は、2018年8月号に天文ガイドのリニューアル予告記事です。
4点のリニューアルとありましたが、それ以上に「アッ」と思ったのは、その綴じ方です。
従来の綴じ方は「中綴じ」で、見開きはページ全体が見やすかったものの、本箱に立てにくく、誠文堂新光社製専用バインダーにも8ヶ月分しか綴じられず、けっこう苦労していました。
それが突如、予告もなく「無線綴じ」となって、表紙デザインも新しくなって登場となりました。背表紙もでき、本箱に並べても綺麗に並びます。なんとなく嬉しいリニューアルでした。
2024年 冬至
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