編集後記
                     発刊部  上原 貞治
 
 
 先号の通巻120号記念号の編集後記でお知らせしたように、120号を機にした事業として、PDFを含むファイルアーカイブのCD-R、DVD-R(どちらも選択可)を作成し、希望される会員の方々に配布いたしました。PDFの書式を整えるのに困難があって、PDF主体に変更とまではいきませんでしたが、一応、閲覧に耐える全部数PDF化ができたと思います。ホームページでの説明文については、今後表現を検討し、近く変更することといたします。
 一般に、PDFは、電子的冊子として1部のまとまりのかたちを作るのにはいいのですが、我々の場合、元がそれに向いた形式で作られていないので(銀河鉄道は冊子っぽくないのが堅苦しくなくて、どなたにも気構えずに読み始めていただけるのが長所だと思っています)、htmlをブラウザの印刷機能でPDF化しているのですが、何種かあるブラウザともとのhtml形式との相性が複雑で、単純に望む体裁のA4のページPDFの形状にはなりません。何とか閲覧可能というところを、その都度、工夫して実現しているという状態です。
 今回の事業の意図は、ネットプロバイダに頼らなくても、我らが会誌『銀河鉄道』を保管し、容易に閲覧できるようにすることです。DVD-Rを受け取られた皆様は、できる限り今後ともご保管をよろしくお願いいたします。こちらでもISOファイルのかたちで保管していますので、増部は簡単にできますので、他の会員でご入り用の方は、ご連絡をお願いします。
 
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 京都府北部などで、今年の台風7号で、浸水や土砂崩れなどの被害を受けられた方々にお見舞いを申し上げます。
 以下、私ごとで恐縮ですが、ここ1年ほど、鉄道の遅れなどに巻き込まれたことが多かったので、面白い話でもなんでもありませんが、記録とご注意の意味で、ここに書いておきます。
 昨年(2022年)は、7月と9月に、それぞれ、山陰線で列車が、沿線の倒木で遅れて難儀しました。1回目は、綾部駅から出発しないので、あきらめて福知山線の「こうのとり号」に切り替えました。2回目は、京都〜福知山の乗っていた列車が影響を受け、吉富駅の近くの踏切の近くの比較的小さな街路樹だったのですが(復旧してから作業している人を列車から見ました)、台風の影響だったのでしょう。綾部駅での最終バス(京都交通)に間に合わなくなり、タクシーも拾えず、お迎えをお願いしました。山陰線ではしょっちゅう倒木が起こっているのでしょうか。野生動物との接触による遅れはしょっちゅうなようで、ここ1年で、家族が乗った列車で1回、私の列車で1回が、直接動物に当たったわけではありませんが、影響で遅れました。これは、綾部駅に入線しにくくなるためらしく、10分のオーダーのものでしたので、大きな影響はありませんでした。
 今年(2023年)6月の大雨では、東京〜新大阪の新幹線が途中で止まり、止まらないはずの静岡駅に16時間停止してしまいました。三河安城〜静岡付近で、24時間雨量が規定設定値を越えたためということでした。ジパング倶楽部の関係で、「ひかり号」で乗車率は50%以下とすいていて、静岡駅は高いところにあったので、16時間止まっても安全で快適でした。新幹線のイスは家具調度品としても優れものです。夜の間は列車から降りて静岡駅の新幹線改札内で買い物をすることもできました。が、これは、静岡であきらめて下車(ホテル泊など)する人のための措置だったようで、一晩中、ホームをうろつくわけにはいきませんでした(列車本体が、いつドアを閉めて移動するかわからなかったため。結局、朝5時くらいまで移動せずドアは開いたままでしたが)。短時間で、食料(パンや弁当は売り切れで、「どうする家康」のお饅頭のお土産) と清涼飲料水だけ購入して車内に戻りました。その後、深夜に静岡駅の提携業者より、カロリーメートの小箱と500mLの水の配給がありました。でも、16時間でこれだけでは足りないでしょうから、今後は、新幹線に乗る時は、1食分のパンなどと水は持参しないといけないなと思いました。もうすぐ東海道新幹線の車内販売も取りやめになるそうでなおさらです。自然災害の時は、新幹線は目視で一区間ずつ安全確認しながら、運転再開するそうです。今回は6時頃からぼちぼち動き始めましたが、日の短い季節ならもっと遅れるのかもしれません。
 この旅行は、父親の七回忌の法事のためで、1日余裕を見ていたので、法事には間に合いました。出発を翌日にしていたら、東京駅が混乱してかえって苦労したかもしれません。なお、父親の法事は一周忌の時(2018年7月)も豪雨に遭って、山陰線が3日間ほど不通になり、京都市のホテルに泊まったものの実家までたどり着かなかったということがありました。その実家のへんも道路が冠水してお寺さんが動けなかったので、法事はお寺内のみに縮小してもらいました。今回の七回忌は滞りなく出来ましたが、これまで3度の父親の年忌法要のうちの2度で、豪雨のために1日の移動日で実家までたどり着けていないというのが実績です。
 冬の間は、山陰線は大雪で止まるのではないかという恐怖もありますが、これはどうなのでしょうか。最近は、危なかったことはありますが、雪で立ち往生してしまったことはありません。中学校〜大学生時代は、山陰線は、豊岡から和田山のあたりで雪で遅れて、綾部のあたりまで2時間遅れとか影響が起きていましたが、今は普通列車は、福知山で切れているので、影響が少ないのかもしれません。
 今年の台風6号、7号も、お盆の移動予定日とあたっていましたが、6号は東海道新幹線には影響なし、7号は日程の短縮をして問題なく移動できました。長い間にはいろいろあると思いますが、鉄道における自然現象の影響は、そんなに小さくなっていないようなので、今後も細心の注意が必要だし、注意していてもダメな時はダメなものだというのが実感です。 長くなってしまってすみません。


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