2003年3月23日の小惑星(704)インテラムニアによる恒星の掩蔽
in English
上原 貞治
ご注意:
この観測は、私への連絡なしに、整約に使ってもかまいません。
また、他所に転載してもかまいません。しかし、それらの際には、
観測者名(上原 貞治、S.Uehara)を必ず正しく記載して下さい。
もちろん、私まで(uehara @ post.kek.jp)ご一報していただく方が、
ありがたいです。
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2003年3月23日の小惑星(704)インテラムニアによる恒星の掩蔽
以下の通り、ビデオと眼視で掩蔽を観測しました。この2つの
観測は1人で同時に行いましたが、別々の光学系と保持方法を
用いましたので、ほぼ独立な測定となっています。以下は、それを
まとめたものです。
時刻はすべて2003年3月23日の日本標準時です。
*潜入(ビデオによる測定): 暗くなり始め 18h41m50.9s +/-0.2s
消えた 18h41m51.4s +/-0.1s
眼視でも測定精度内で同時刻に完全な減光が記録されている。
出現は、眼視で見たところ、2段階で増光した模様。
*出現(1)(眼視): 18h43m00.6s +/-0.3s
恒星の本来の明るさよりも2等級くらい暗い状態で出現した。
この暗い状態はビデオには限界等級以下で全く映らず。
*出現(2)(ビデオ):明るくなり始め 18h43m04.6s +/-0.2s
元の明るさに戻る 18h43m05.0s +/-0.1s
出現(2)は、恒星本来の明るさに戻った時刻である。
眼視でも確認したが、時刻の測定は行わなかった。
恒星に伴星があって、出現(1)で伴星が、出現(2)で主星が出現した
とすると説明がつく。
ビデオの測定は撮影した電波時計の映像を基準とし、ビデオ内蔵時計の
映像を指標として行いました。電波時計はNTT電話時報と0.1秒の精度で
合っていましたので、これを正しいとして時刻を出しました。フレーム単位の
解析もしましたが、目的星の光度が装置の感度の限界に近く星像がちらつく
場合もあって精度は上がりませんでした。
眼視の測定は、NTT時報に同期させたストップウォッチを用い、
個人差の補正を行いました。MD録音は、時刻の絶対値の確認に
用いました。
観測地:茨城県つくば市吾妻4丁目
140o07'16."0E, 36o04'59."7N, +30mH (旧日本測地系)
140o07'04."2E, 36o05'11."2N, +30mH (世界測地系)
ビデオ: I.I付40mm単眼鏡+家庭用8mmビデオカメラ、電波時計の映像、
NTT電話時報、ビデオカメラ内蔵時計映像。
眼視:20cm反赤、自動追尾、40倍、NTT電話時報、
ストップウォッチ・MD録音併用
快晴。薄雲あり、透明度2/5
観測者: 上原 貞治 (Uehara,Sadaharu)
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