編集後記
発刊部
上原 貞治
最近は1年が経つのが早く感じられるが、今年は公私、内外ともいろいろなことがあったので、ようやく年が暮れたという感もある。ま
た、今年は年齢的にも節目の年だったこともある。
人間誰しも年を取ると頑固になるとか強欲になるとか言われるが、何となくその片鱗が理解できるようになってきた。決して褒められたことではないにしても、何となく同情する感もある。自分が「老人」の範囲に入ったとは思わないが、世間においては、自己主張の強いシニアの人は嫌われがちである。積極的な若者ならたとえ失敗しても評価されるが、年寄りが出しゃばったあげく失敗したならば、目も当てられない。そういうこともあって、ますます自己弁護や自己主張に走るので、頑固で強欲に見えるのであろう。あまり同情すると自分まで嫌われそうなので、自身の戒めとすることにしよう。でも、多少、年寄りに厳しすぎる社会になっているのかもしれないと思う。年寄りも褒めて育てるという発想が必要であろ
う。
今回は、福井さんが流星写真の撮影記を送って下さった。私もささやかであるが、1枚紹介させていただきたい。これまで10回以上、毎年のように見た金星と木星の接近であるが、今回のは、薄明がだいぶ進行してからの低空の現象であったので、地平線近くまで見えるところに行かなければならなかった。これまでの同種の現象とはまた違う新鮮なイメージがあった。「日の下に新しきこと無し」というのは真理だと思うが、そう見えるものでも「日々これ新たなり」という気持ちで身近な景色に接していきたい。
明け方の空での金星と木星の接近
2017年11月13日5時29分、望遠ズーム(トリミング)、ニコンD5300、茨城県つくば市にて撮影
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