2013年1月〜8月の天文現象の報告
                          上原 貞治
                               
 
以下で、"◎>"は、2013年の年頭に出した「私が選んだ2013年の天文現象」からの引用です。●は私による観測(不測も含む)報告です。発行日の関係で、8月23日までの現象でシメとしました。
 
● 2012年暮れから2013年年始にかけて、C/2012 K5 LINEAR 彗星を9等で観測すことができました。
 
◎> C/2012 V4は「失われた大物周期彗星」ポンス・ガンバールではないかと推測されている彗星です。(2012年12月26日にポンス・ガンバール彗星であることが認定されました) 北半球からの条件はあまり良くありません。
● 1月23日と27日の明け方、273P/ポンス・ガンバール彗星を低空に見つけることができました。「失われた大物彗星」をこの目で見ることができ感激しました。
 
● 2月16日未明、小惑星2012 DA14が地球の表面まで3万km以内にまで接近し、6〜7等星として観測できました。写真が、先号(「銀河鉄道」WWW版41号)表紙にあります。 
 
◎>パンスターズ彗星は、大彗星ともくされており、マイナス等級になる可能性があります。また、北の空に比較的長期間見られるはずです。
● 3月12日に双眼鏡で西空の低空4°で1等級のこの彗星を捕らえました。期待したほどの明るさではありませんでした。その後、西空では高くなるのと暗くなるのとで、それほど見やすくはなりませんでした。4月中旬と5月中旬に明け方の暗い空で見ることができました。頭部の明るさのわりに尾が明るく見えました。
 
● 5月8日、東の空低くに、双眼鏡で、C/2012 F6 レモン彗星を見ることができました。6.6等と見ました。球形のコマのしっかりとした中規模の彗星として見られました。
 
◎ >8月12日のスピカの食は日没頃に始まりますので、望遠鏡を使ってください。
◎ >ペルセウス座流星群は、13日の未明が極大の予報になっており、深夜以降は月もないので絶好の条件です。
●天候と私の自由時間に恵まれず(お盆の週に夜も仕事があって...)見られませんでした。
 
●8月14日に発見された「いるか座新星2013」を、8月16日〜19日に4夜連続で観測することができました。1夜目がもっともあかるく4.2等と見積もりました。はじめの3夜は眼視で白色でしたが、19日には少しオレンジ色がかって見えました。
 
 

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