創刊40周年に寄せて  「すばらしきかな流星の思い出」

まりまりこと中久保(旧姓大槻)真理

 

 上原氏よりうれしいおハガキをいただきました。西中筋天文同好会会誌「銀河鉄道」創刊40周年!すごいですね。何事も継続する ことは大変なことです。あきっぽいわたしにはとてもまねできることではありません。その上,同好会の会員(準会員?)とはとても大きい声で言えないような わたしにもお声をかけてくださりありがたく思っています。「よしっ!これは原稿を送らねば!」と決意したものの,やっぱりギリギリになってしまいました。

 

  まずは,近況(過去にさかのぼってですが)から。わたしは,大学を卒業して小学校の教師になりました。その後中学校教師の夫と結婚。子どもは4人(女2人 男2人)います。住まいは北桑田郡京北町(現京都市)です。北桑田郡美山町(現南丹市)と京北町の小学校5校に30年勤務していましたが,この春,なんと 中学校(京北内)に転勤しました。一応大学では理学科のはしくれだったので,理科の教師をしているのですが,これがまた大変です。小学生を教えるのとは 違って専門的な内容もあり,大学時代の不勉強もあって現在四苦八苦しながら過ごしています。この年になってこんなに勉強することになるとは思ってもみませ んでしたが,学ぶということは楽しいことですね。いろいろ新しい発見もあり,これもまたよかったかなと思っています。自分でもなかなかの『チャレン ジャー』だと自負しています。

 

  今住んでいるところは自然豊かな田舎の町なので星空はとってもきれいです。小学校の教師なので子どもたちと一緒に星の観察をする機会も数々ありました。まあ,どこに行っても星を好きな人はいるもので,教師仲間をはじ め地域のおにいさんやおじさんたち(男性が多いですが)そして子どもたちと星を眺めてきました。10年前ぐらいまでは,観望会を開く条件もよくて(最近は いろいろあって難しい)冬にぜんざい付きの楽しい観望会をしたこともありました。そんなとき,ついつい自慢げに高校時代に三岳山で眺めたあの素晴らしい流 星雨の思い出を語ったりしているわたしがいました。

 

 さて,今年から 中学校に勤務しています。昨年から理科の先生,天体好きの国語の先生,昨年講師できておられた先生(もう退職なさっているのですが家にドームまであり望遠 鏡もすごいのを持っておられる)方が中心となって校区の小学生にもよびかけて天体観望会を開いてくださっていました。今年はわたしも仲間に入れていただい ています。今年は天体ショーが目白押しということで,5月21日(月)の金環日食・6月6日(水)の金星の日面通過と2回の観測会を実施しました。この夏 8月21日(火)に第3回目の観測会を予定しています。望遠鏡の操作や写真撮影は堪能な先生方にお任せして,わたしはもっぱら一参加者になって子どもたち と一緒に『わーすごい!』と天体ショーを楽しんでいます。あの頃とちっとも変わっていませんね。京北は「花降る里」というキャッチコピーで今取組を進めて いるのですが,うちの中学校の天体観望会推進本部(?)では,「花降る里・星降る里」のキャッチコピーで売り出そうとひそかに策を練っています。いつか京 北に天体ドームができるかもしれません。

 

 仕事を終えて帰宅して,自宅の前で夜空を見上げます。一面に星が輝いていると幸せな気分になります。2階の窓から寝る前に外を見ると月が妖しげに光を放っていたりします。ジェイムズ・P・ホーガンの「星を継ぐもの」シリーズを読んでいます。宇宙って神秘的ですね。宇宙を思うと人間ってちっぽけな存在だと思いますが,人間の心も宇宙と同じぐらい不思議です。あの,三岳山で眺めた流星雨の映像記憶は心の中にしっかりと焼き付いています。

 

 また,機会があれば一緒に星空を眺めたいですね。


 

 

 

 


 

mimag1
mimag2
mimag3
mimag4 mimag5

5月21日(月)金環日食の様子

金環日食観測会の様子


mimag6

                                               6月6日(水)金星の日面通過観測会で撮影してくださった写真


 

 

 

 

 

 

 

 

 


今号表紙に戻る