2007年9月〜2008年4月の天文現象の報告

                          上原 貞治
 
いつもそうですが、以下で◎>>...<<となっているものは、私が「選んだ2XXXの天文現象」からの引用です。
 
◎2007年10月25日に大ニュースが入ってきました。前日の24日に、17P/ホームズ彗星が突然肉眼光度まで大増光したというのです。さっそく25日の夜に確認の観測をめざして観測しました。雲の多い天候でやきもきしましたが、雲間から短時間だけ2等級のこの彗星を確認することができました。その後、だんだん拡散していきましたが、2008年の初めまでは、4等くらいで双眼鏡で確認することができました。
 
◎>>12月下旬には、タットル彗星が6等になるという予報になっています。位置は、北の空の観測条件の良いところです。<<
 予想通り、年末から年始にかけて6等になり、双眼鏡でも見やすかったです。
 
◎2008年1月3日の小惑星(90)アンティオペによる掩蔽は、観測しましたが、つくばでは掩蔽されませんで「通過」でした。日本の他のところでは、主星と衛星の双方による掩蔽が観測されています。
 
◎1月20日の小惑星(526)イェナによる掩蔽は、観測しましたが、つくばでは掩蔽されませんで「通過」でした。日本の他のところでは、掩蔽が観測されています。
 
◎1月24日の小惑星(624)ヘクトルによる掩蔽は、つくばで不確かながら2回の減光を観測しました。茨城県の北部でも1回の減光が観測されています。ヘクトルは最大のトロヤ群小惑星で、光学観測から近接連星であると言われていますが、これまでに1度の掩蔽で複数回が減光が観測されたことはありませんでした。
 
◎1月26日に、周期彗星46P/ヴィルタネン彗星を観測することができました。8.8等でした。ホームズ彗星とか ヴィルタネン彗星とか、長い間、眼視で見えるとは思っていなかった彗星にお目にかかれました。
 
◎ところで、観測というわけではありませんが、国立天文台の一般向けキャンペーン「惑星ぜんぶ見ようよ☆」というのに参加しました(ただの客として)。2007年12月から2008年2月までの2カ月間で8惑星すべてを見ることができました。1月に水星を肉眼で(近眼メガネを使いましたが)見たのはおそらく初めてでした。また、2カ月で全惑星を見たのも初めてです。(一昨年までは冥王星を見る必要がありましたからね。)編集後記のページで認定証を見せびらかさせていただきます。