編集後記 と 訂正
上原 貞治
 
・まず、訂正。だいぶ古い号の話で恐縮だが、銀河鉄道WWW版第3号の「宇宙に反物質はあるか?」の中で、1グラムの反物質がつい消滅した場合のエネルギーは、1800兆ジュールとあるが、これは情けないことに計算間違いで正しくは180兆ジュールである。続く50000メガワット時も正しくは5000メガワットである。お詫びして訂正する。
 過去の銀河鉄道はWWW版といえども出版しているつもりなので、普通はあとから修正することはしないのであるが、今回の場合は、単純な原因による数字の間違いなので特別に遡って修正することにする。
 
・今年の冬は、つくばでは雪らしい雪が降らなかった。気象の記録上はどうなっているか知らないし、私も24時間毎日見張っていたわけではないが、まあ雪が降らなかったといっても文句を言われないくらいには降らなかった。こんなことは私がここに住むようになってからは初めてである。私は、地球は長年かけていろんな天候変動を経験しているのだから、最近ちょっと暖かくなったくらいでいちいち温暖化温暖化と騒ぐな、と常々思っているのであるが(二酸化炭素削減など温暖化対策を行うことの重要性はその通りであるにしても)、こういうことがあると、本当に人間が気温を上げているのだ、という実感も湧いてくるものである。(なおこれは平地での話で、筑波山の山腹には少なくとも1度だけ雪が積もった。)
 
・西中筋天文同好会の結成を1972年夏とする有力な説を採るならば、当会はまもなく35周年を迎えることになる。何はともあれめでたいことである。ところで、街角やwebで「祝 何周年」という垂れ幕やバナーをしばしば見かけるが、あれは誰が誰に向かって祝っているのだろうか。めでたいのは自分のことなのであるしそれを人に祝うことも要請できるものではないので、自分で自分を祝っているということで開き直るしかないのであろう。
 
            祝 西天結成35周年!
 
・1978年3月に福井さんと私で撮影した月食の8ミリフィルムを久しぶりに鑑賞することができた。 驚いたことに1969年頃に購入した実家にある8ミリ映写機がいまだに動くのである。でも、いつどうなるかわからないので、この際古い8ミリを富士フイルムに頼んでDVD化してもらった。mpegファイルとしても使えるのでパソコンで気楽に見ることも可能である。天文現象を動画で見たところでどうということはないのであるが、なぜか自分が昔に移動したような気がした。

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