2005年8月〜2006年4月の天文現象の報告
                          上原 貞治
 
 
◎>>火星の接近は、10月30日です。2003年の超大接近には及びませんが、それでも、それと比べて約20%小さく見えるだけです。<<
 1度だけ見てみました。
 
◎12月27日の小惑星ゲヌアによる恒星の掩蔽の観測に成功しました。実際に掩蔽を観測したのは、筆者(茨城県つくば市)を含めて、茨城県3カ所、埼玉県1カ所でした。観測結果は、西中筋天文同好会のwebページの「観測報告」にあります。
  
◎小惑星シメイサによる恒星の掩蔽の観測を1月6日の早朝に試みましたが、掩蔽は観測されませんでした。多少、予報より掩蔽帯がずれたようです。(翌日にも同じ小惑星による他の恒星の掩蔽がありました。こちらは他の観測者によって掩蔽が観測されました。)
 
◎>> 1月26日は、土星と土星環が8等星を隠します。<<
 これは、空の透明度が悪かったことも関係したと思うのですが、土星の近くの恒星を捕らえることが全くできませんでした。 土星のすぐそばに来ると8等星でも見えないという厳しい現実を思い知らされました。
 
◎2006年1月に南天で発見されたC/2006A1 Pojmanski彗星が、3月になって日本からも見やすくなりました。3月16日の明け方の空で1度だけ観測をしました。月明下の双眼鏡での眼視観測で5.8等で、この時点では、南半球で明るく観測された時期とそう変わっていないようでした。
                               
◎>>5月には、73P/シュワスマン・ワハマン彗星が地球に接近して5等級くらいまで明るくなります。<<
 4月21日に眼視で観測しました。C核が8.4等、B核が9.3等と見積もりました。C核には尾も見えました。5月には地球に近づくので大きく見えるようになるはずです。