2005年1〜7月の天文現象の報告
                          上原 貞治
 
 今期は、前半はがんばって観測しましたが、後半はほとんどできませんでした。観測地はすべて 茨城県つくば市 です。
 
◎>>>1月2日と5日の小惑星による恒星の掩蔽は、今年の中でも特に条件の良いものです。<<<
 
 1月2日の小惑星エルピスによる恒星の掩蔽は悪天候に阻まれましたが、茨城県北部などで掩蔽が観測されています。5日の小惑星ルーメンによる恒星の掩蔽は観測を行いましたが、掩蔽は起こりませんでした。福島県などでは掩蔽が観測されています。
 
◎1月後半に、つくば市の高エネルギー加速器研究機構構内からカノープスの撮影に成功しました。( http://www.kek.jp/newskek/2005/janfeb/Canopus.html を参照してください。)
 
◎2月13日には、またもや小惑星エルピスによる恒星の掩蔽がありました。観測しましたが、掩蔽はされませんでした。これも、わずかに掩蔽帯がそれたらしく、茨城県北部で掩蔽が観測されています。
 
◎ C/2004 Q2 マックホルツ彗星は、1〜2月は4等級で観測できました。3月以降は観測しておりません。
 
◎>>> C/2003 T4 リニア彗星は、明け方の空で多少高度は低いものの、3月下旬には6等級くらいになるでしょう。<<<
 
 3月19日早朝に1回だけ観測しました。あまり明るくなっておらず9等級でした。
 
◎>>> 3月31日のアンタレスの星食は、月齢20の月による現象で好条件です。<<<
 
観測はせず単なる観望を行いました。低空のため、アンタレスがダンゴのように大きく見えました。
 
 以後、4〜7月は、曇りがちの日が多く晴れても透明度の極端に悪い日がほとんどで観測はまったくしておりません。私の住んでいる地方では毎年こんな感じです。8月になって空気が澄んで来たので、また復活しております。