彗星眼視観測報告(2004年)
C/2004 Q2 Comet Machholz の眼視観測
2004 Dec.30.521 UT m1=3.7等、Dia=20'、DC=6、
尾 PA50deg(細い尾)とPA80deg(幅広い尾)にそれぞれ1deg、
10x70B、trans=3/5、晴れ。月明あり。
観測者: 上原 貞治(茨城県つくば市)
C/2004 Q2 Comet Machholz の眼視観測
2004 Dec.22.521 UT m1=4.4等、Dia=20'、DC=6、
尾PA35degに30'、10x70B、trans=2/5、晴れ。薄雲あり。月明あり。
観測者: 上原 貞治(茨城県つくば市)
今回は、「大きい」という印象を持ちました。薄雲があっても月が近くにあっても
迫力のある姿を見せています。
C/2004 Q2 Comet Machholz の眼視観測
2004 Dec.16.502 UT m1=4.7等、Dia=17'、DC=6、
尾PA20degに25'、10x70B、trans=3/5、快晴。
観測者: 上原 貞治(茨城県つくば市)
今回は尾がはっきり見えました。 ほぼ反対方向(PA230deg)にも、不確かですが
もう1本尾があるように見えます。2.8x40Bでは、中央集光のみ見え、5等星の
恒星状です。肉眼では4等星までしか見えませんでしたので当地からはまだ無理です。
C/2004 Q2 Comet Machholz の眼視観測
2004 Dec.11.537 UT m1=5.0等、Dia=12'、DC=5、
尾PA0degに20'(不確か)、10x70B、trans=2/5、快晴。
観測者: 上原 貞治(茨城県つくば市)
肉眼で3等くらいまでしか見えない状況で、彗星もそれほどよく見えませんでした。
尾は細くて淡いのがすーっと伸びている感じに見えたのですが不確かです。
C/2004 Q2 Comet Machholz の眼視観測
2004 Dec.5.535 UT m1=5.2等、Dia=10'、DC=6、尾PA280-330degに10'
(扇形あるいは2本の尾)、10x70B、trans=4/5、快晴。
観測者: 上原 貞治(茨城県つくば市)
月が去って、一挙に見応えのある彗星になったという感じです。
C/2004 Q2 Comet Machholz の眼視観測
2004 Dec.2.556 UT m1=5.6等、Dia=7'、DC=5、尾PA260degに7'(不確か)、
10x70B、trans=3/5、快晴、月明あり。
観測者: 上原 貞治(茨城県つくば市)
久しぶりに見ました。双眼鏡で楽に見えました。東西に伸びた
ように見えますが尾かどうかは不明瞭です。
C/2004 Q2 Comet Machholz
2004 Oct.21.701 UT m1=9.0等、Dia=3'、DC=5。
20cmL、107x、trans=3/5、快晴。
観測者: 上原 貞治(茨城県つくば市)
今回は、前回(5日前)よりも良い条件で見やすかったですが、まだ「よく見える」と
いうほどではありません。
C/2004 Q2 Comet Machholz
2004 Oct.16.826 UT m1=9.2等、Dia=3'、DC=5、 尾見えず。
20cmL、107x、trans=3/5、快晴。
観測者: 上原 貞治(茨城県つくば市)
前回(9月22日JST)と比べて、空の条件が悪かったためであろうがそんなに見やすく
なったという感じはしなかった。40倍では淡い星雲状に存在がわかる。
方角的につくば市中心部の光害と重なってしまいました。もっと早い時刻に観測すべき
でした。
2004 Oct.21 18h20mJST、C/2004 R2 ASAS彗星の眼視観測を試みましたが、
20cmL, 40倍、107倍でとらえることは出来ませんでした。月明あり。trans=4/5。
(茨城県つくば市より)
低空まで透明度は良かったですが、半月と市街の光で空が明るく、107倍でも恒星が
10等までしか見えませんでした。彗星なら7~8等でないと見えない状況でしたので、
見えなくてまあ当然でしょう。
ところで、この彗星の近日点通過後の観測(地上からの)はあるのでしょうか。
観測者: 上原 貞治(茨城県つくば市)
C/2004 Q2 Machholz 彗星の眼視観測
2004 Sep.21.809 UT m1=9.9等、Dia=3'、DC=4、 円盤状。尾見えず。
20cmL、107x、trans=4/5、快晴。
観測者: 上原 貞治(茨城県つくば市)
こじんまりした彗星だったせいか多少倍率を上げた方が背景の空が暗くなり見やすかった
です。すでに薄明が始まりかけていましたが、これで恒星は12等まで見えました。
40倍では小さな光の斑紋にすぎず「言われてみれば何かあるかも」程度にしか見えま
せん。マックホルツ氏が、11等で視直径2'の時に15cm30倍で発見したというのはやはり
驚異としかいいようがありません。
今日は 20cmで見ました。
C/2003 K4 LINEAR 彗星の眼視観測
2004 Aug. 3.474 UT m1=7.4等、Dia=10'、DC=5、PA80度に5'の尾。
20cmL、40x、trans=3/5、晴れ、ところどころ薄雲あり。
尾はコマと分離できず見づらい。コマは、中央集光が円盤状になめらかに
分布しておらず、なんとなく平板状にいびつという感じ(カニ星雲みたいに)だが、
2個の恒星(10等と11等)と重なっているための錯覚かもしれない。
観測者: 上原 貞治(茨城県つくば市)
1.6AUも離れているわりには大きく見えます。これ以上、地球に近づかないのが残念
です。
C/2003 K4 LINEAR 彗星の眼視観測(2)
2004 Aug. 1.447 UT m1=7.1等、Dia=10'、DC=5、
明確な中央集光あり。尾不明。
10x70B、trans=4/5、快晴。薄明中。
観測者: 上原 貞治(茨城県つくば市)
月が高くなる前の観測です。双眼鏡で楽に見えました。
明確な中央集光がありますが明るい部分は小さいです。
C/2003 K4 LINEAR 彗星の眼視観測
2004 Jul. 8.549 UT m1=7.6等、Dia=5'、DC=4、
幅の広い尾またはコマの伸び?PA60度に4',
20cm反射、40倍。trans=2/5、快晴。
観測者: 上原 貞治(茨城県つくば市)
久しぶりに見ると大きくなっていましたが、中央集光もほどほどで、なんとなく
平均的な「中彗星」というところです。
まだ太陽から1.8天文単位も離れていますので、今後の「大化け」を期待します。
台風一過でしたが、透明度はよくありませんでした。
C/2002 T7 LINEAR 彗星
2004 Jun. 22.467 UT m1=約8等、コマ形状不明、
尾見えず、20cm反射、40倍、trans=2/5、快晴。
薄明中。月明あり。
C/2001 Q4 NEAT 彗星
2004 Jun. 22.533 UT m1=6.7等、Dia=6'、DC=4、
尾見えず、20cm反射、40倍、trans=2/5、快晴。
リニア彗星は、低空にコマがかろうじてモーローと見えているだけで、
形状ははっきりしませんでした。もうこのまま薄明の中に没してしまうの
でしょう。
ニート彗星も以前より拡散してしまったように見えます。こちらはまだ
はっきりと大きく見えていますが、なんとなく中央集光が緩んだ感じです。
(以前は双眼鏡で見ていたので単純な比較はできません)
観測者: 上原 貞治(茨城県つくば市)
梅雨入り直前に貴重な3夜連続の晴天となりました。
C/2001 Q4 NEAT 彗星
2004 Jun. 5.470 UT m1=6.0等、Dia=8'、DC=7
尾:PA140度に15', 10x70B、trans=3/5、晴れ。群雲あり。
観測者: 上原 貞治(茨城県つくば市)
ニート彗星は、2日前よりも明らかに暗くなりました。
一方のリニア彗星(C/2002 T7)は、20h00mごろに、同じ10x70Bでそれらしき光斑を
捕らえましたが、昨日より微妙に透明度が悪いせいかはっきりせず、確認を急いでいる間
に雲が来ました。そういうわけで、今回は観測なしとします。
西空以外はおおむね晴れていましたので、その後、ニート彗星(上の観測)と
もうひとつのリニア彗星の観測をしました(新しいスレッド)。
2日連続で快晴です。
C/2002 T7 LINEAR 彗星
2004 Jun. 4.458 UT m1=6.0等、Dia=10'、DC=4
尾不明、10x70B、trans=3/5、快晴。薄明中。
C/2001 Q4 NEAT 彗星
2004 Jun. 4.463 UT m1=5.5等、Dia=10'、DC=7
尾:PA140度に20', 10x70B、trans=3/5、快晴。薄明中。
観測者: 上原 貞治(茨城県つくば市)
リニア彗星の中央集光やコマの形状は不明です。薄明中に双眼鏡では、もはや苦しいです。
ニート彗星のコマも、中央集光はしっかりしているものの輝きがなくなり、ぼーっという
感じになってきました。
リニア彗星はたくさんあって紛らわしいですが、これは、C/2002 T7でも C/2004 K3でも
なく、「C/2003 K4」のリニア彗星です。
C/2003 K4 LINEAR 彗星
2004 Jun. 5.512 UT m1=9.9等、Dia=2'、DC=4
尾見えず, 20cm反射、40倍。trans=4/5、晴れ。
観測者: 上原 貞治(茨城県つくば市)
何とか見えるという程度です。形状は不明ですが、拡散タイプではなく
中央集光タイプのように見えます。
2彗星を同時に見ようとして苦節10日、ようやく低空まで気持ちよく晴れました。
C/2002 T7 LINEAR 彗星
2004 Jun. 3.451 UT m1=5.5等、Dia=12'、DC=4
尾は不明だが横長に(つまり南東−北西方向に)伸びて見える。
10x70B、trans=3/5、快晴。薄明中。
C/2001 Q4 NEAT 彗星
2004 Jun. 3.462 UT m1=5.1等、Dia=10'、DC=7
尾:PA140度に20', 10x70B、trans=4/5、快晴。
観測者: 上原 貞治(茨城県つくば市)
2月以来、久々のリニア彗星との対面でした。予想したより暗くなっていて、
中央集光はあまり明確ではありませんでした。薄明の中でぼやっと見えるだけです。
でも、4カ月近くも双眼鏡で見えているわけですから立派な大彗星です。
一方、NEAT彗星のほうは、5/25の時と比べて、小ぶりにはなりましたが、芯が
しっかりしていてそれほど暗くなったような気はしません。相変わらず、
幅の広い尾がぼわっと伸びています。北の空に移り高度が高いこともありますが、
こっちのほうがずっと見やすいです。
しばらくぶりの観測です。
C/2001 Q4 NEAT 彗星
2004 May 25.453 UT m1=4.1等、Dia=10'、DC=7
尾:PA80度に15', 10x70B、trans=3/5、快晴。
近くに月(月齢6)あり。
観測者: 上原 貞治(茨城県つくば市)
尾は、幅が狭くて明るいもの(上に書いたもの)と幅が広い
もの(PA=100度くらい)と2種類あるように見えました。
月明はほとんど邪魔になりませんでした。
今月前半と比べて、明らかに小さくなりました。でも、中心部は
依然としてしっかりしています。
これに先だって、C/2002 T7 LINEAR彗星を探しました。高度が
低いところはもやっていて、彗星も近くの恒星も何も見えません
でした。
ようやくまずまずの天候となりました。2度目の観測です。
C/2001 Q4 NEAT 彗星
2004 May 14.451 UT m1=3.4等、Dia=15'、DC=6、
尾:PA110度に0.6度, 10x70B、trans=3/5、晴れ。
透明度がまずまずでしたので、前回よりきれいに見えました。
尾は、淡いのがぼわーっと伸びているようですが、幅が広いまま
伸びているのか、幅の広い尾の中心付近にジェット状に伸びて
いるのかはっきりしません。頭部の大きさ・形状には前回からの
大きな変化は認められません。
C/2001 Q4 NEAT 彗星 の眼視観測です。
2004 May 11.448 UT m1=3.9等、Dia=15'、DC=6、
尾:PA90度に0.4度, コマより幅が広い。
10x70B、trans=1/5、晴れ。
連休の始め以来、夜間の天気が悪くおおむねずっと
薄曇り状態でした。
今夜は、ようやく、多少、星が見えましたが、それでも
肉眼では2等星までしか見えないような悪い条件です。
そのわりには、NEAT彗星の扇形の尾がはっきりと見えました。
観測者: 上原 貞治 (茨城県つくば市)
C/2004 F4 Bradfield彗星 の眼視観測です。
今回初めて見ました。4月21日早朝に捕らえそこねて以来2度目の挑戦でした。
2004 Apr.23.795 UT m1=3.9等、Dia=不明、DC=不明、尾:PA290度に1度。
10x70B、trans=4/5、晴れ、群雲あり。明るい薄明中。大気減光補正済。
群雲に紛れて探すのに手こずり、見つけたときには薄明が明るくなって
いました。薄明のためにコマの大きさはよくわかりませんでしたが、幅の
あまり広くない尾がはっきりと見えました。
なお、C/2002 T7 リニア彗星の方は、群雲がとれるのが遅く間に合いません
でした。薄明中にうお座ω星(4.0等)は見えましたが、リニア彗星は見つかり
ませんでした。
観測者: 上原 貞治 (茨城県つくば市)
C/2002 T7 LINEAR彗星 の眼視観測です。
今回は、初めて双眼鏡で見えました。
2004 Feb.15.406 UT m1=7.2等、Dia=8'、DC=6、尾不明。コマは東西に
伸びて見える。 10x70B。trans=4/5。快晴。
観測者: 上原 貞治 (茨城県つくば市)
C/2002 T7 LINEAR彗星 の眼視観測です。
2004 Jan.28.458 UT m1=6.9等、Dia=6'、DC=5、尾:PA 80度に6'。
20cm反射40倍。trans=3/5。快晴。月明あり。
うかうかしているうちに、また月が来てしまいました。
でも、月が近くにあってもコマの広がりと尾が見えました。
いよいよ大彗星の本領を発揮し始めたのでしょうか。
観測者: 上原 貞治 (茨城県つくば市)
C/2002 T7 LINEAR彗星 の眼視観測の追加です。
2004 Jan.14.440 UT m1=7.5等、Dia=5'、DC=6、尾:PA 50度に5'。
20cm反射40倍。trans=3/5。快晴。強風でseeing悪い。
前2回の観測よりコマがずっと大きく見えました。尾は見にくくなったようです。
前回の観測(1月10日)は、背景の空が明るくコマの中心部だけ見えていたのかも
しれません。
それから、前回の報告で、近くにあった恒星は7等星ではなく8等星でした。
観測者: 上原 貞治 (茨城県つくば市)
C/2002 T7 (LINEAR)の眼視観測
2004 Jan.10.458 UT m1=9.2等、Dia=2'、DC=4、尾:確認できず。
20cm反射40倍。trans=2/5。一部に薄雲あり。月明あり(月出直後)。
月明のためと近くに7等星があるために見にくい。12月21日より
コンディションが悪いので、本当に暗くなったかどうかについては
よくわからない。
観測者: 上原 貞治 (茨城県つくば市)