私が選んだ2026年の天文現象
          上原 貞治
 
 今年も例年のごとく2026年のめぼしい天文現象をリストアップしてみました。
 下の表を見て下さい。「時刻など」の「h」は、おおよその時刻(hour)です。本当は、もっと正確な時刻がわかっているのですがここでは省略しています。目安だと思って下さい。実際に観測する際は、もっと詳しい予報をご自分で入手して下さい(観測地によって変わることもあります)。
 
「種別」の意味は以下の通りです。年によってないのもあります。
 
ast --- 小惑星による恒星の掩蔽(恒星食)
com --- 彗星の観測好期
occ --- 月による星食
pla --- 惑星に関わる現象
J.sat --- 木星の衛星同士の現象
S.ecl ---  日食関係
M.ecl ---  月食関係
met --- 流星群
var --- 変光星
 
 ソースとして、おもに天文年鑑2026(誠文堂新光社)を利用しました。 
 
 天文現象は、関東地方で観測に適している現象ということで選びました。これは筆者が現在関東に住んでいるためであります。他の地方に在住の方には申し訳ありません。関西地方(実際には近畿全般)での現象の観測の可否を最終欄に示しました。◎は関西でもほぼ同様に観測できる現象、○は多少条件は異なるものの観測できる現象(関西のほうが条件が良かったり、関東では見にくい場合もあります)、×は観測できない現象を示します。
 
日付 時刻など 種別 現象 評価 関西
1月3〜4日 深夜・早朝 met しぶんぎ群 *
1月7日 1h occ レグルスの食 **
1月〜2月   com 24P/ショーマス彗星 **
2月〜3月   com C/2024E1 ヴィエシュホシュ彗星 **
3月2日 20h occ レグルスの食 **
3月3日 19h M.ecl 皆既月食 ***
5月23日 19h ast (776)Berbericiaによる恒星食 ** ×
8月〜11月   var 変光星χCygの極大 **
8月12〜14日 深夜〜早朝 met ペルセウス群 ***
9月〜10月   com 161P/ハートリー・IRAS彗星 *
11月18〜20日 早朝 met しし群 **
11月26日 3h J.sat 3E2P本 **
12月14日 明け方と夜 met ふたご群 ***
12月25日 2h J.sat 3E1P本 **
 
 それでは、**以上のものの一部について、状況を予想してみましょう。
 
●1等星レグルスの月による掩蔽が何度かありますが、肉眼で楽に見られる程の好条件の現象はありません。
 
●本年、予報が出ている中でもっと明るい予報の彗星は、C/2024E1 ヴィエシュホシュ(Wierzchos)彗星で、極大は1月下旬に南西の低空で6等ですが、日本からは低空過ぎるので、見やすくなるのは2月中旬以降で7等の予報です。
24P/ショーマス彗星については、昨年に書きましたが、1等ほど暗めで推移していて8〜9等程度でしょう。
 
●3月3日の皆既月食は、20時04分から約1時間皆既になり、申し分ないでしょう。
 
●今年は、変光星χCygの予報を入れてみました。肉眼では苦しいですが、はくちょう座のど真ん中の恒星が4〜6等くらいで増光し減光していくのが双眼鏡で2〜3カ月楽しめるでしょう。
 
●ペルセウス座流星群は、月の影響もなく観察できるでしょう。
 
●2つの木星の衛星同士の現象は、第3衛星ガニメデの影がそれぞれ第2衛星エウロパ、第1衛星イオに落ちて、後者の衛星が大きく減光する現象です。大口径・高性能の望遠鏡で観察・撮影すれば、多少は部分月食のように見えるかもです。高度がそれほど高くないので、好条件とはいえません。
 
●毎年安定した出現を見せるふたご座流星群は、今年は、早々に月が沈むのでほとんどの時間は大きな影響もなく、好条件です。
 
なお、翌年のことなので表にはありませんが、2027年2月に火星の小接近がありますので、年末ごろから急に火星が近づいてきます。